奈良動物二次診療クリニックに“肝臓肥大”・“腹部膨満”の
症例が紹介されてきたときこれが、彼らのすることです…

奈良動物二次診療クリニックでしか学べない獣医師研修

2022年12月7日水曜日、私たち医療情報研究所のスタッフは、奈良動物二次診療科クリニックへ訪れました。

こちらの院長である米地謙介先生がおこなっている獣医師研修に参加するためです。

今回の研修は、1次診療施設からCT検査依頼があった症例についてです。

まずは、紹介先からの症例の情報をもとに無駄な検査、無駄な時間を省くために鑑別診断リストが立てやすいように情報を整理する術前カンファレンスからスタートしました。

“研修生と情報を整理するため講義する米地先生” “研修生と情報を整理するため講義する米地先生”

術前カンファレンスでは、矢継ぎ早に米地先生から研修生たちへ質問が飛んでいきました。

適切な回答をした先生もいれば、回答に窮してしまう先生もいました。

米地先生「この情報から絞りやすいものは何でしょうか?」

#1:黄疸 #2:腹水をピックアップすると…

「これ以上のことは、肝臓の実質的なことは、CTや生検をしないとわからないですよね。これらの原因は、麻酔前に黄疸や腹水の原因を詰めてからCT検査をおこなうことによって、無駄な検査、無駄な時間を省くことができます。」

つづいて米地先生はおっしゃいます…

「エコーで腹水が溜まっていることが分かりました。次にやることは何ですか?」

「鑑別をするために必要な検査は何だと思いますか?」

「採材の目的は何ですか?」

「腹水の性状検査の目的は何ですか?」

「腹水もしくは貯留液は、漏出液、変性漏出液、滲出液に分けることができます。変性漏出液はどんなときに漏出する貯留液ですか?」

などなど…米地先生と研修生たちとのディスカッションが行われました。そして…

血液検査、腹水性状検査、エコー検査、レントゲン写真、CT検査、細胞診が行われました。

この症例はこれらの鑑別診断、CT検査の結果、おそらく画像から肝硬変による門脈硬結症によって腹水が貯留していました。

黄疸に関してはおそらく肝性黄疸です。

肝臓の悪性腫瘍は否定できなかったため、CT検査後に細胞診を実施することにより、悪性腫瘍ではないだろう、というところまで詰めることができました。

そして、肝硬変のため、残念ですけどこの症例は治療、治癒というのは難しいと判断されました。

奈良動物二次診療クリニック潜入!
ここでしか学べない研修プログラム
~CT編~

今回の研修教材は、実際の症例を術前カンファレンスでどんな検査をおこなう必要があるのか、を絞り込み、各検査をおこない、確定診断を下すまでの実録です。

これまでは研修に参加している先生だけしか学ぶことができなかった内容が映像教材になりました。

これは、これまでの教材のように何かの治療方法を学ぶといった教材とは少し趣旨が違います。

今回の症例のように判断が難しい症例が来院したときにどの検査をどこまでやるのか、フローチャート式に詰めてから、無駄なく検査を行い、CT検査の実施の有無が判断できるようになるための研修教材です。

研修に参加した先生たちの声を紹介します

●和田動物病院、勤務医:和田先生、獣医師歴10年目

・本日の研修で特に学びがあったことはなんですか?

肝臓の数値が高い、黄疸がでていて、腹水もでているという症例でした。肝臓の数値が高い症例が来院するためCT撮影前情報として、黄疸がでる、腹水がある症例に対して診断を絞るポイント、CT撮影時にどこを見るべきか教えてもらえたので非常に参考になりました。

・今回の研修はどんな先生にオススメですか?

肝臓の数値が高いワンちゃんに遭遇するケースは多いと思います。遭遇したときにCT適応になるのかどうか迷うことがある先生、とくに若手の先生が見ると参考になると思います。

  • 術前カンファレンス
  • 鑑別診断リストが立てやすい情報整理
  • 腹水は漏出液、変性漏出液、滲出液の3つに分類できますが、それぞれどのような症状のときに発生するのか?
  • 腹水の性状を分類する目的
  • 腹水の比重による分類について
  • この症例での腹水の性状の漏出液、変性漏出液、滲出液、それぞれの鑑別診断は何を考えることができるのか?
  • 今回の症例は肝硬変でした。腹水の原因はどのようなことが考えられるのか?
  • 黄疸には、3種類(肝前性、肝後性、肝性)しかありません。今回のこの症例において肝前性の黄疸だった場合は何が考えられるのか?
  • 今回の症例において肝後性黄疸だった場合、可能性のある病気は?
  • 今回の症例において肝性黄疸だった場合、可能性のある病気は?
  • 血液検査による鑑別診断
  • 腹水性状検査による鑑別診断
  • 腹水の比重は1.020でした。腹水の性状は何か?
  • エコー検査による鑑別診断
  • レントゲン写真による鑑別診断
  • CT検査の準備と手順
  • なぜ、プアリスク症例はうつ伏せで撮影するのか?
  • 気管チューブの挿管のセット
  • 麻酔管理について
  • 麻酔管理する獣医師と補助の看護師がそれぞれ注意すべきこと
  • 細胞診の検査結果

奈良動物二次診療クリニックに“肝臓肥大”・“腹部膨満”の
症例が紹介されてきたときこれが、彼らのすることです…

奈良動物二次診療クリニックでしか学べない獣医師研修

2022年12月7日水曜日、私たち医療情報研究所のスタッフは、奈良動物二次診療科クリニックへ訪れました。

こちらの院長である米地謙介先生がおこなっている獣医師研修に参加するためです。

今回の研修は、1次診療施設からCT検査依頼があった症例についてです。

まずは、紹介先からの症例の情報をもとに無駄な検査、無駄な時間を省くために鑑別診断リストが立てやすいように情報を整理する術前カンファレンスからスタートしました。

“研修生と情報を整理するため講義する米地先生” “研修生と情報を整理するため講義する米地先生”

術前カンファレンスでは、矢継ぎ早に米地先生から研修生たちへ質問が飛んでいきました。

適切な回答をした先生もいれば、回答に窮してしまう先生もいました。

米地先生「この情報から絞りやすいものは何でしょうか?」

#1:黄疸 #2:腹水をピックアップすると…

「これ以上のことは、肝臓の実質的なことは、CTや生検をしないとわからないですよね。これらの原因は、麻酔前に黄疸や腹水の原因を詰めてからCT検査をおこなうことによって、無駄な検査、無駄な時間を省くことができます。」

つづいて米地先生はおっしゃいます…

「エコーで腹水が溜まっていることが分かりました。次にやることは何ですか?」

「鑑別をするために必要な検査は何だと思いますか?」

「採材の目的は何ですか?」

「腹水の性状検査の目的は何ですか?」

「腹水もしくは貯留液は、漏出液、変性漏出液、滲出液に分けることができます。変性漏出液はどんなときに漏出する貯留液ですか?」

などなど…米地先生と研修生たちとのディスカッションが行われました。そして…

血液検査、腹水性状検査、エコー検査、レントゲン写真、CT検査、細胞診が行われました。

この症例はこれらの鑑別診断、CT検査の結果、おそらく画像から肝硬変による門脈硬結症によって腹水が貯留していました。

黄疸に関してはおそらく肝性黄疸です。

肝臓の悪性腫瘍は否定できなかったため、CT検査後に細胞診を実施することにより、悪性腫瘍ではないだろう、というところまで詰めることができました。

そして、肝硬変のため、残念ですけどこの症例は治療、治癒というのは難しいと判断されました。

奈良動物二次診療クリニック潜入!
ここでしか学べない研修プログラム
~CT編~

今回の研修教材は、実際の症例を術前カンファレンスでどんな検査をおこなう必要があるのか、を絞り込み、各検査をおこない、確定診断を下すまでの実録です。

これまでは研修に参加している先生だけしか学ぶことができなかった内容が映像教材になりました。

これは、これまでの教材のように何かの治療方法を学ぶといった教材とは少し趣旨が違います。

今回の症例のように判断が難しい症例が来院したときにどの検査をどこまでやるのか、フローチャート式に詰めてから、無駄なく検査を行い、CT検査の実施の有無が判断できるようになるための研修教材です。

研修に参加した先生たちの声を紹介します

●和田動物病院、勤務医:和田先生、獣医師歴10年目

・本日の研修で特に学びがあったことはなんですか?

肝臓の数値が高い、黄疸がでていて、腹水もでているという症例でした。肝臓の数値が高い症例が来院するためCT撮影前情報として、黄疸がでる、腹水がある症例に対して診断を絞るポイント、CT撮影時にどこを見るべきか教えてもらえたので非常に参考になりました。

・今回の研修はどんな先生にオススメですか?

肝臓の数値が高いワンちゃんに遭遇するケースは多いと思います。遭遇したときにCT適応になるのかどうか迷うことがある先生、とくに若手の先生が見ると参考になると思います。

  • 術前カンファレンス
  • 鑑別診断リストが立てやすい情報整理
  • 腹水は漏出液、変性漏出液、滲出液の3つに分類できますが、それぞれどのような症状のときに発生するのか?
  • 腹水の性状を分類する目的
  • 腹水の比重による分類について
  • この症例での腹水の性状の漏出液、変性漏出液、滲出液、それぞれの鑑別診断は何を考えることができるのか?
  • 今回の症例は肝硬変でした。腹水の原因はどのようなことが考えられるのか?
  • 黄疸には、3種類(肝前性、肝後性、肝性)しかありません。今回のこの症例において肝前性の黄疸だった場合は何が考えられるのか?
  • 今回の症例において肝後性黄疸だった場合、可能性のある病気は?
  • 今回の症例において肝性黄疸だった場合、可能性のある病気は?
  • 血液検査による鑑別診断
  • 腹水性状検査による鑑別診断
  • 腹水の比重は1.020でした。腹水の性状は何か?
  • エコー検査による鑑別診断
  • レントゲン写真による鑑別診断
  • CT検査の準備と手順
  • なぜ、プアリスク症例はうつ伏せで撮影するのか?
  • 気管チューブの挿管のセット
  • 麻酔管理について
  • 麻酔管理する獣医師と補助の看護師がそれぞれ注意すべきこと
  • 細胞診の検査結果

講師:米地謙介
CTについて12年以上、専門的に学び、毎年、年間1,000症例以上のCTを経験。2008年から「CTオペレーター養成講座」として、全国の病院で出張レクチャーし、多くの獣医師へCT技術を指導。現在は、講師活動と同時に、ペットのためのCT・外科手術の専門病院を奈良県に開院。2015年12月には弊社から「単純明快!CT読影・撮影プログラム」という映像教材を出版。症状別、部位別のCT画像をみながら、再現性の高い読影・撮影法がわかりやすく学べると、ベストセラーとなっている。

収録内訳
1セクション(合計88分収録)
特典

Sec1:術前カンファレンスとCT検査(88分)
術前カンファレンス:概要/術前カンファレンス:腹水の分類/術前カンファレンス:腹水の症例/術前カンファレンス:黄疸の症例/各種検査による鑑別診断/CT検査の準備/CT撮影の手順解説/CT画像の読影/細胞診検査/まとめ
販売価格:45,980円+税