なぜ、ほぼ出血させることなく安全に副腎腫瘍を摘出できるのか?
「こんなケース」が増えてきたと思いませんか?
健康診断のため、かかりつけの動物病院に来院したシーズーのお話です。そのシーズーは13歳と高齢ですが、元気・食欲ともに問題ナシ。病気の臨床徴候もなく、一見すると健康状態に大きな問題はなさそうに見えました。
しかし血液検査の結果をみると、ALPが1,000U/Lを超えて高値だったため、ドクターは念のために腹部エコー検査を実施することにしました。
飼い主さんに説明して了承を得たあと、丁寧に毛刈りと消毒をおこないます。ドクターは、手際良く腹部全体をスクリーニングしていきますが、副腎を描出したところでプローブを走査する手がピタッと止まりました。
左副腎頭極あたりに、予想していなかった2cm前後の腫瘍を発見したのです。
どの病院でも当たり前にエコー検査が実施されるようになった今、このように偶然に副腎腫瘍が見つかるケースが増えています。もしかすると、先生も同じような経験があるかもしれませんが…
摘出か、経過観察か?
腎腫瘍の対応が難しい理由のひとつに、「必ずしも摘出が必要とは限らない」ことが挙げられます。
もし、腫瘍に増大傾向がなかったり(良性)、機能性の所見がない場合は、手術の必要性を見極めるために経過観察するのもすばらしい判断です。
しかし、悪性腫瘍が疑われたり、ホルモン・生理活性物質を過剰に分泌している場合は、摘出も検討しなくてはなりません。では先生は、摘出が必要な副腎腫瘍を正しく判断できますか?
教科書的には、2cmを超える副腎腫瘍は摘出した方が良いとされますが、「2cm未満なら全て経過観察でいいのか?」というと、そんな単純なお話ではありません。
なぜなら、動物の身体の大きさはもちろん、腫瘍があるのが右腎なのか左腎なのかなどにより、適切な判断は異なるからです。
判断を間違えて経過観察した結果、腫瘍が増大してしまったとしたら手術のリスクは急激に上がります。もし症例が高齢なら、外科手術の選択肢を取れなくなるかもしれません。
このような判断ミスを未然に防ぎ、一頭でも多くの尊い生命を救うためにも、「摘出するかどうか?」の判断も含めた副腎腫瘍症例への正しい対応を学んでいただきたいのですが…
副腎腫瘍摘出の基礎から実践まで網羅
この動画セミナーのテーマは、「ホームドクターのための副腎腫瘍摘出術」です。講義では、立体的な3DCGを用いた腹腔の解剖学からご説明しますので、これから本格的に副腎腫瘍摘出術を学びたい先生に最適です。
また、「摘出すべきかどうか?」の判断のポイントも解説しますので、偶然に発見した腫瘍の対応に迷うこともなくなります。
さらに今回は、細谷先生による副腎腫瘍摘出術の実演映像も高画質で収録しています。合併症対策と合わせ、手術のポイントは細谷先生のわかりやすい解説で学べます。
エコーで副腎腫瘍が発見される症例が増えている今、先生も、副腎腫瘍への正しい対応を学んでおきませんか?
この方法なら、摘出すべき副腎腫瘍を正しく判断し、ほとんど出血させず安全に摘出できます。
- 副腎腫瘍を摘出する「3つの理由」とは?
- 治療が必要な副腎と、不要な副腎
- 副腎腫瘍のタイプ分け
- 偶発腫は治療した方がいいのか?
- 症例に学ぶ偶発腫の診断と治療
- 2cm未満の副腎腫瘍は、経過観察でいいのか?
- 褐色細胞腫の発生メカニズム
- 尿中メタネフリン分画の測定と読み方
- 画像による皮質と髄質の鑑別
- 小型犬の副腎腫瘍摘出デモンストレーション
- 副腎皮質機能の検査法の比較
- 細谷先生が実施している検査法とは?
- 副腎摘出術の基礎知識
- 3DCGで学ぶ「腹腔の解剖学」
- 副腎摘出術の合併症とは?
- さまざまな論文から紐解く周術期死亡率
- 犬の副腎腫瘍のタイプ別死亡リスク
- 副腎摘出術の合併症対策
- 知っておきたい機能性皮質腫瘍の基本
- 機能性皮質腫瘍と術後アジソン症
- 副腎腫瘍と間違える可能性のある腫瘍とは?
- 知っておきたい機能性髄質腫瘍の基本
- 副腎腫瘍は、摘出すれば治るのか?
- 細谷先生による副腎摘出術の実演
- 細谷先生による腫瘍栓引き抜き術の実演
※ご購入後すぐに、このページで本編をご視聴いただけます
- 教材内容
- 3セクション(合計269分収録)
- 特典
-
・ レジュメデータ
- Sec1: 副腎腫瘍の診断と治療part1(110分)
- 副腎の腫瘤を見つけてしまったら…?/副腎腫瘍のタイプ分け/偶発腫は治療すべき?しないべき?/機能性の評価/副腎腫瘍の細胞診/開腹時の患部拡大像
- Sec2: 副腎腫瘍の診断と治療part2(73分)
- 副腎皮質機能の検査法/副腎摘出術/副腎摘出術の合併症/比較的小さな副腎腫瘍の摘出例/非機能性腫瘍
- Sec3: 副腎腫瘍の診断と治療part3(86分)
- 機能性皮質腫瘍(C)/機能性皮質腫瘍(C)と術後アジソン症/副腎腫瘍と間違う可能性のある腫瘍/機能性髄質腫瘍(D)
講師:細谷 謙次
2003年、北海道大学獣医学部卒業後、放射線治療を学ぶために渡米。オハイオ州立大学獣医学部で学び、米国獣医放射線腫瘍学専門医資格を取得する。2016年には、日本小動物外科専門医資格を取得し、日本に14人しかいない認定獣医師の一人となる。2018年より、北海道大学獣医学部 先端獣医療学教室 准教授を務める。
なぜ、ほぼ出血させることなく安全に副腎腫瘍を摘出できるのか?
「こんなケース」が増えてきたと思いませんか?
健康診断のため、かかりつけの動物病院に来院したシーズーのお話です。そのシーズーは13歳と高齢ですが、元気・食欲ともに問題ナシ。病気の臨床徴候もなく、一見すると健康状態に大きな問題はなさそうに見えました。
しかし血液検査の結果をみると、ALPが1,000U/Lを超えて高値だったため、ドクターは念のために腹部エコー検査を実施することにしました。
飼い主さんに説明して了承を得たあと、丁寧に毛刈りと消毒をおこないます。ドクターは、手際良く腹部全体をスクリーニングしていきますが、副腎を描出したところでプローブを走査する手がピタッと止まりました。
左副腎頭極あたりに、予想していなかった2cm前後の腫瘍を発見したのです。
どの病院でも当たり前にエコー検査が実施されるようになった今、このように偶然に副腎腫瘍が見つかるケースが増えています。もしかすると、先生も同じような経験があるかもしれませんが…
摘出か、経過観察か?
腎腫瘍の対応が難しい理由のひとつに、「必ずしも摘出が必要とは限らない」ことが挙げられます。
もし、腫瘍に増大傾向がなかったり(良性)、機能性の所見がない場合は、手術の必要性を見極めるために経過観察するのもすばらしい判断です。
しかし、悪性腫瘍が疑われたり、ホルモン・生理活性物質を過剰に分泌している場合は、摘出も検討しなくてはなりません。では先生は、摘出が必要な副腎腫瘍を正しく判断できますか?
教科書的には、2cmを超える副腎腫瘍は摘出した方が良いとされますが、「2cm未満なら全て経過観察でいいのか?」というと、そんな単純なお話ではありません。
なぜなら、動物の身体の大きさはもちろん、腫瘍があるのが右腎なのか左腎なのかなどにより、適切な判断は異なるからです。
判断を間違えて経過観察した結果、腫瘍が増大してしまったとしたら手術のリスクは急激に上がります。もし症例が高齢なら、外科手術の選択肢を取れなくなるかもしれません。
このような判断ミスを未然に防ぎ、一頭でも多くの尊い生命を救うためにも、「摘出するかどうか?」の判断も含めた副腎腫瘍症例への正しい対応を学んでいただきたいのですが…
副腎腫瘍摘出の基礎から実践まで網羅
この動画セミナーのテーマは、「ホームドクターのための副腎腫瘍摘出術」です。講義では、立体的な3DCGを用いた腹腔の解剖学からご説明しますので、これから本格的に副腎腫瘍摘出術を学びたい先生に最適です。
また、「摘出すべきかどうか?」の判断のポイントも解説しますので、偶然に発見した腫瘍の対応に迷うこともなくなります。
さらに今回は、細谷先生による副腎腫瘍摘出術の実演映像も高画質で収録しています。合併症対策と合わせ、手術のポイントは細谷先生のわかりやすい解説で学べます。
エコーで副腎腫瘍が発見される症例が増えている今、先生も、副腎腫瘍への正しい対応を学んでおきませんか?
この方法なら、摘出すべき副腎腫瘍を正しく判断し、ほとんど出血させず安全に摘出できます。
- 副腎腫瘍を摘出する「3つの理由」とは?
- 治療が必要な副腎と、不要な副腎
- 副腎腫瘍のタイプ分け
- 偶発腫は治療した方がいいのか?
- 症例に学ぶ偶発腫の診断と治療
- 2cm未満の副腎腫瘍は、経過観察でいいのか?
- 褐色細胞腫の発生メカニズム
- 尿中メタネフリン分画の測定と読み方
- 画像による皮質と髄質の鑑別
- 小型犬の副腎腫瘍摘出デモンストレーション
- 副腎皮質機能の検査法の比較
- 細谷先生が実施している検査法とは?
- 副腎摘出術の基礎知識
- 3DCGで学ぶ「腹腔の解剖学」
- 副腎摘出術の合併症とは?
- さまざまな論文から紐解く周術期死亡率
- 犬の副腎腫瘍のタイプ別死亡リスク
- 副腎摘出術の合併症対策
- 知っておきたい機能性皮質腫瘍の基本
- 機能性皮質腫瘍と術後アジソン症
- 副腎腫瘍と間違える可能性のある腫瘍とは?
- 知っておきたい機能性髄質腫瘍の基本
- 副腎腫瘍は、摘出すれば治るのか?
- 細谷先生による副腎摘出術の実演
- 細谷先生による腫瘍栓引き抜き術の実演
講師:細谷 謙次
2003年、北海道大学獣医学部卒業後、放射線治療を学ぶために渡米。オハイオ州立大学獣医学部で学び、米国獣医放射線腫瘍学専門医資格を取得する。2016年には、日本小動物外科専門医資格を取得し、日本に14人しかいない認定獣医師の一人となる。2018年より、北海道大学獣医学部 先端獣医療学教室 准教授を務める。
- 収録内訳
- 3セクション(合計269分収録)
- 特典
- レジュメデータ
- Sec1:副腎腫瘍の診断と治療part1(110分)
- 副腎の腫瘤を見つけてしまったら…?/副腎腫瘍のタイプ分け/偶発腫は治療すべき?しないべき?/機能性の評価/副腎腫瘍の細胞診/開腹時の患部拡大像
- Sec2:副腎腫瘍の診断と治療part2(73分)
- 副腎皮質機能の検査法/副腎摘出術/副腎摘出術の合併症/比較的小さな副腎腫瘍の摘出例/非機能性腫瘍
- Sec3:副腎腫瘍の診断と治療part3(86分)
- 機能性皮質腫瘍(C)/機能性皮質腫瘍(C)と術後アジソン症/副腎腫瘍と間違う可能性のある腫瘍/機能性髄質腫瘍(D)