【内科クイズ】 クッシング疑い、次の一手は?

「グレー症例」をどう読み解いていますか?

多飲多尿、食欲亢進、腹部膨満、脱毛など。一次診療ではありふれた主訴ですが、背後に潜む疾患はさまざまです。糖尿病か、腎不全か、それとも肝疾患か。鑑別リストは際限なく広がっていきます。

しかし、血液検査の結果、ALPが明らかに上昇していれば、先生は真っ先に「クッシング症候群かもしれない」と考えるはずです。

ACTH刺激試験や、LDDSTを実施するのが標準的なアプローチですが、問題は検査結果があいまいだったとき。診断と治療の判断に迷い、タイミングを逸することは珍しくありません。

もし誤診すれば、不要な薬剤投与で動物に余計な負担をかけるばかりか、見落とされた本当の疾患を進行させてしまう。症状がまったく改善しなければ、飼い主さんの不安や不信感が高まる。

それはやがて、病院への信頼低下・転院といった「目に見える損失」として跳ね返ってきます。

こうした事態を防ぐためにも、いま一次診療の現場には、「確信を持って診断に導く力」が求められていますが…

迷いを確信へ変える「次の一手」があったなら?

クッシング症候群を疑っても、自信を持って診断できない。その一番の原因は、ACTH刺激試験・LDDSTを実施しても、「あいまいな結果を示すことが多いから」ではないでしょうか。

片方の検査で異常が出ても、もう一方は正常範囲。こういったケースでは、診断に踏み切れないのも無理はありません。

では、もしこの状況で、信頼性の高い「第三の選択肢」があったとしたら、どうでしょうか? 検査結果が3つ揃えば、「2対1」のように方向性が見えやすくなり、白黒をつけやすくなります。

少なくとも、迷いを確信に変える後押しにはなるはずです。さらに、副腎エコーで異常が確認できれば、診断の根拠はより強固なものになるでしょう。

数値だけで判断がつかない内分泌疾患が多い今、「次の一手」を持っていることが、診断力を大きく左右するのです。

副腎・甲状腺疾患を攻略する方法

副腎・甲状腺疾患は、症例ごとに症状も、検査所見もまったく異なります。同じ疾患でも、症例によっては、多飲多尿もALP上昇も見られないケースがあるのです。

もちろん先生も、「この病気にはこの検査を使う」「この検査の感度・特異度は何%」といった知識は学んできたはずです。

しかし、現場で本当に必要になるのは、「この検査は何を見ているのか」という視点です。ACTH刺激試験やLDDST、副腎・甲状腺のエコー所見が何を評価しているのか。

その理解があってこそ、症例に応じた柔軟な診断プロセスが可能になるのです。

本教材では、クッシング症候群における「第三の選択肢」、尿中コルチゾール/クレアチニン比(UCCR)を日本に導入・啓蒙してきた第一人者・永田矩之先生から、副腎・甲状腺疾患の診断精度を上げる思考を、わかりやすく学べます。

教科書では学べない「診断精度を上げる秘訣」がたくさん学べる動画セミナー。その収録内容とは…?

  • 最初に知っておきたい「副腎の解剖」
  • 左副腎・右副腎の描出のポイント
  • なぜ、リニアプローブでの評価が重要なのか?
  • 副腎の評価のポイントと注意点
  • 犬の副腎皮質機能低下症のエコー所見
  • 副腎エコーの評価「5つのポイント」
  • 甲状腺エコーのポイントと注意点
  • プローブによる見え方の違いとは?
  • 犬のクッシング症候群の診断感度
  • なぜ、ACTH刺激試験は感度が低いのか?
  • 「LDDSTは偽陽性が多い」は、本当なのか?
  • LDDSTの「4パターン」と、その違い
  • UCCRの感度と特異度
  • 「UCCRは偽陽性が多い」は、本当なのか?
  • 犬のクッシング症候群の「診断原則」
  • 犬の副腎腫瘍の診断チャート
  • ACTH依存性と非依存性の鑑別のポイント
  • クッシング症候群を疑われた犬の症例
  • 原発性副腎皮質機能低下症の犬の症例
  • 褐色細胞腫を診断された犬の症例
  • 犬の甲状腺機能低下症の診断における感度と特異度
  • TT4とfT4の問題点とは?
  • 犬の甲状腺機能低下症の診断アルゴリズム
  • 正常な猫の甲状腺のエコー所見
  • 猫の甲状腺機能亢進症「2症例」

【内科クイズ】 クッシング疑い、次の一手は?

「グレー症例」をどう読み解いていますか?

多飲多尿、食欲亢進、腹部膨満、脱毛など。一次診療ではありふれた主訴ですが、背後に潜む疾患はさまざまです。糖尿病か、腎不全か、それとも肝疾患か。鑑別リストは際限なく広がっていきます。

しかし、血液検査の結果、ALPが明らかに上昇していれば、先生は真っ先に「クッシング症候群かもしれない」と考えるはずです。

ACTH刺激試験や、LDDSTを実施するのが標準的なアプローチですが、問題は検査結果があいまいだったとき。診断と治療の判断に迷い、タイミングを逸することは珍しくありません。

もし誤診すれば、不要な薬剤投与で動物に余計な負担をかけるばかりか、見落とされた本当の疾患を進行させてしまう。症状がまったく改善しなければ、飼い主さんの不安や不信感が高まる。

それはやがて、病院への信頼低下・転院といった「目に見える損失」として跳ね返ってきます。

こうした事態を防ぐためにも、いま一次診療の現場には、「確信を持って診断に導く力」が求められていますが…

迷いを確信へ変える「次の一手」があったなら?

クッシング症候群を疑っても、自信を持って診断できない。その一番の原因は、ACTH刺激試験・LDDSTを実施しても、「あいまいな結果を示すことが多いから」ではないでしょうか。

片方の検査で異常が出ても、もう一方は正常範囲。こういったケースでは、診断に踏み切れないのも無理はありません。

では、もしこの状況で、信頼性の高い「第三の選択肢」があったとしたら、どうでしょうか? 検査結果が3つ揃えば、「2対1」のように方向性が見えやすくなり、白黒をつけやすくなります。

少なくとも、迷いを確信に変える後押しにはなるはずです。さらに、副腎エコーで異常が確認できれば、診断の根拠はより強固なものになるでしょう。

数値だけで判断がつかない内分泌疾患が多い今、「次の一手」を持っていることが、診断力を大きく左右するのです。

副腎・甲状腺疾患を攻略する方法

副腎・甲状腺疾患は、症例ごとに症状も、検査所見もまったく異なります。同じ疾患でも、症例によっては、多飲多尿もALP上昇も見られないケースがあるのです。

もちろん先生も、「この病気にはこの検査を使う」「この検査の感度・特異度は何%」といった知識は学んできたはずです。

しかし、現場で本当に必要になるのは、「この検査は何を見ているのか」という視点です。ACTH刺激試験やLDDST、副腎・甲状腺のエコー所見が何を評価しているのか。

その理解があってこそ、症例に応じた柔軟な診断プロセスが可能になるのです。

本教材では、クッシング症候群における「第三の選択肢」、尿中コルチゾール/クレアチニン比(UCCR)を日本に導入・啓蒙してきた第一人者・永田矩之先生から、副腎・甲状腺疾患の診断精度を上げる思考を、わかりやすく学べます。

教科書では学べない「診断精度を上げる秘訣」がたくさん学べる動画セミナー。その収録内容とは…?

  • 最初に知っておきたい「副腎の解剖」
  • 左副腎・右副腎の描出のポイント
  • なぜ、リニアプローブでの評価が重要なのか?
  • 副腎の評価のポイントと注意点
  • 犬の副腎皮質機能低下症のエコー所見
  • 副腎エコーの評価「5つのポイント」
  • 甲状腺エコーのポイントと注意点
  • プローブによる見え方の違いとは?
  • 犬のクッシング症候群の診断感度
  • なぜ、ACTH刺激試験は感度が低いのか?
  • 「LDDSTは偽陽性が多い」は、本当なのか?
  • LDDSTの「4パターン」と、その違い
  • UCCRの感度と特異度
  • 「UCCRは偽陽性が多い」は、本当なのか?
  • 犬のクッシング症候群の「診断原則」
  • 犬の副腎腫瘍の診断チャート
  • ACTH依存性と非依存性の鑑別のポイント
  • クッシング症候群を疑われた犬の症例
  • 原発性副腎皮質機能低下症の犬の症例
  • 褐色細胞腫を診断された犬の症例
  • 犬の甲状腺機能低下症の診断における感度と特異度
  • TT4とfT4の問題点とは?
  • 犬の甲状腺機能低下症の診断アルゴリズム
  • 正常な猫の甲状腺のエコー所見
  • 猫の甲状腺機能亢進症「2症例」

講師:永田矩之
一次診療での臨床経験を原点に、北海道大学大学院にて博士号を取得し、特任助教を経て現職へ。内分泌疾患の研究と臨床を両立し、特に副腎・甲状腺の診断精度向上に取り組む。日本における「尿中コルチゾール・クレアチニン比」の普及を牽引し、JVMS優秀論文賞や日本獣医師会獣医学術賞など受賞歴も多数。

収録内訳
4セクション(合計169分収録)
特典
レジュメデータ ・ 特典データ

Sec1:副腎・甲状腺疾患 エコーのポイント(32分)
副腎の解剖/甲状腺の解剖
Sec2:副腎疾患 内分泌検査の選び方と読み解き(59分)
クッシング症候群の診断/内因性ACTH測定/犬の副腎腫瘍の診断
Sec3:副腎疾患のエコー所見(39分)
症例紹介
Sec4:甲状腺疾患 内分泌検査の選び方と読み解きとエコー所見(39分)
はじめに/診断アルゴリズム/症例
販売価格:45,980円+税